自動車部品依存からの脱却

フィリピン工場を持つ日系製造業が、新規取引先を開拓する方法

Contents

このページでわかること

  • 「自動車関連依存+フィリピン工場」という体制が行き詰まりやすい理由
  • 自動車以外(電子部品・半導体・産業機械など)への“横展開”の考え方
  • フィリピン工場を“守りの拠点”から“攻めの拠点”に変える3ステップ
  • 自社採用・代理店・海外営業代行をどう組み合わせるか(製造業視点)
  • Social Zeroの海外営業代行を使って現実的に始めるイメージ

1. 現在地:自動車依存+フィリピン工場の苦戦パターン

1-1. 日本本社:自動車メーカー数社への依存

  • 何年も、日産・三菱・トヨタ・いすゞなど限られた大手の2次受け・3次受け取引が売上の大半
  • 営業はいるが、仕事のほとんどは既存顧客フォローで海外営業は難しい
  • この4〜5年で、自動車・建機・農機などの主要顧客からの発注が減少
  • 「新規開拓しなければ」とは思うものの、手が回らない/やり方がわからない

多くの中堅・中小の自動車部品メーカー、機械加工・金属加工・樹脂成形メーカーが、同じ悩みを抱えています。

1-2. フィリピン工場:日本依存の“二次被害”

  • 日本からの仕事を前提に、生産能力・人員を整備
  • フィリピンでもトヨタ・いすゞなどに一部納入していたが、市況悪化の影響を強く受ける
  • 売上減少により、フィリピン工場の利益が急激に悪化
  • 現地法人の運営・人件費の重さなど、構造的な問題も発覚

このままだと、

  • 26年度以降はほぼ確実に赤字
  • 27年度以降も赤字か、良い見通しが立たない

というシナリオになりかねません。


2. なぜ「現地営業を頑張る」だけではうまくいかないのか

2-1. フィリピン人材は“製造は得意、営業は未知数”になりがち

  • 現地のキーパーソンは、製造現場出身で技術には強い
  • しかし「ゼロから新規顧客を開拓する営業」の経験は少ない
  • 日本語や高いレベルの英語スキルを持つ人材は限られる
  • 日本本社からも「とりあえず営業をやってみてほしい」と丸投げされがち
  • そもそも海外営業の経験や実績も乏しく、ハードルが高い

結果として、

  • 誰に/何を/どう売ればいいのかが曖昧なまま動き始める
  • 動いてはいるが、数字に繋がらない
  • 数ヶ月〜1年で「やっぱり海外営業は難しい」という結論に陥る

というパターンがよく見られます。

2-2. 日本本社の営業も“海外まで手が回らない”

  • 日本国内の既存大手のフォローで手一杯
  • 海外の新規開拓は、どうしても優先度が下がる
  • 海外の現場情報が少なく、ターゲット像や提案内容の仮説が弱い

「フィリピンやASEAN諸国の拠点に仕事を回したい」と思っても、

  • どの業界・どの企業規模に
  • どんなメッセージで
  • どのような体制で
  • どのようなコミュニケーションスタイルで

攻めるべきかが曖昧なまま、正解が分からずに時間だけが過ぎていきます。


3. 自動車以外に“横展開”できるターゲットを見つける

自動車依存から脱却するには、「今までやってきたこと」を丁寧に分解し、
自動車以外の業界にどのように転用できるかを考えることがスタートになります。

3-1. まず“棚卸し”から:数字と強みを可視化する

日本本社とフィリピン工場の両方について、次を整理します。

  • 売上構成(顧客別・業界別・製品別)
  • 利益率の高い/低い製品・取引
  • 得意な加工・工程・材質・ロット(小ロット/量産)
  • 品質面で他社より優れている点(精度・検査体制・トレーサビリティなど)

狙いは、「自動車部品」というラベルの裏側にある“汎用的な強み”を言語化することです。

3-2. 製造業:自動車以外への具体的な横展開例

棚卸しで見えた強みをもとに、自動車以外の業界を次のように整理できます。

  • 電子部品・半導体関連
    • 高精度な切削加工・プレス・樹脂成形
    • 精密部品・治具・装置部品など
  • 産業機械・建設機械・農機
    • 重負荷・高耐久が求められる金属部品
    • 中〜大物の機械加工
  • 医療機器・検査装置
    • 精度・クリーン度・トレーサビリティ重視の小物部品
  • 家電・OA機器・住宅設備
    • 樹脂成形・板金・塗装などの外装/機構部品

フィリピンには、

  • 日系・外資系の電子部品・半導体・産業機械メーカーの工場
  • EMS/ODM/サプライヤー群

も多数存在しており、自動車以外の製造ターゲットは決して少なくありません。

3-3. IT・BPO:製造業以外の課題

さらに、フィリピン・ASEANを視野に入れると、製造業だけでなくIT・BPOも同様の課題を抱えているケースは少なくありません。

  • コールセンター・カスタマーサポートのBPO企業
  • 会計・人事・バックオフィスのBPOセンター
  • オフショア開発拠点(ソフトウェア開発・テスト・運用)

これらの企業は、

  • 日本市場向けの新規クライアント開拓
  • 既存クライアント以外の販路拡大

に課題を抱えているケースが多く、既存の取引先以外に販路開拓に取り組まなければならない状況に陥りやすいと言えます。


4. フィリピン工場を“攻めの拠点”に変える3ステップ

自動車以外のターゲットを見据えたうえで、現実的に踏むべきステップは次の3つです。

ステップ1:事業の棚卸しと「必要な新規売上」の明確化

  • 日本本社・フィリピン工場それぞれで、
    • 今後3〜5年でどれくらい売上が減る可能性があるか
    • 赤字ライン/損益分岐点がどこか
  • そのうえで、
    • 「自動車以外からどれくらいの新規売上が必要か」
    • 「どのタイミングまでに必要か」

をざっくりでも数値で持っておくことが重要です。

ステップ2:優先ターゲットを3〜5カテゴリに絞る

  • 製造業のケース:
    • 電子部品・半導体
    • 産業機械・建機・農機
    • 医療機器・検査装置
    • 家電・OA機器・住宅設備
  • IT/BPOのケース:
    • 英語圏向けコールセンター/CS BPO
    • 英語圏企業向けバックオフィスBPO
    • 日本以外の欧米等の先進国向けオフショア開発・システム開発

この中から、「自社の強みが活きそう」「既に一部取引がある」「紹介ルートがありそう」といった観点で、
まず攻めるべきカテゴリを3〜5つ決めます。

ステップ3:営業プロセスを分解し、“外に任せる部分”を決める

営業プロセスを分けると次の通りです。

  1. ターゲットリストの作成
  2. 初回アプローチ(メール・電話・SNS)
  3. アポイント獲得
  4. ニーズヒアリング・技術説明
  5. 見積・試作・評価
  6. クロージング・フォロー
  • 1〜3:外部パートナー(海外営業代行)も活用しやすい
  • 4〜6:自社の技術・品質理解が必要なため、基本的には自社で対応

という役割分担を前提に設計すると、「どこから外注するか」が見えやすくなります。


5. 自社採用・代理店・海外営業代行の“現実的な組み合わせ方”

5-1. いきなり現地営業を採用しない方がいいケース

  • ターゲット業界がまだ曖昧
  • 自動車以外の横展開先が仮説レベル
  • 現地拠点に「営業マネジメント」ができる人材がいない
  • 会社として海外の新規開拓経験が無い

このような状況で、いきなり営業を1〜2名採用しても、

  • 何を目標にすればよいか
  • どの業界・どの企業を回るべきか
  • 国ごとの商習慣やコミュニケーションスタイル

がはっきりしないため、本人にも会社にもストレスになります。

5-2. 代理店・販売店は“幅”を取るための手段

代理店・販売店は、

  • 既に持っているネットワークを使える
  • 自社で届かないところに短期間でアクセスできる

という強みがありますが、

  • 多数商材の中の一つ
  • 営業の優先度をコントロールしづらい

という限界もあります。

現実的には

  • 代理店:市場の「幅」を取りに行く
  • 自社+営業代行:「深さ」と「再現性」のあるパイプラインを作る

という役割分担で考えるのが有効です。

◆ 関連記事:代理店・ディストリビューター経由の海外展開で売上が伸びない理由と改善策

5-3. 海外営業代行を“検証と型づくり”に使う

海外営業代行は、特に次のような企業にフィットします。

  • フィリピン工場の稼働率を上げたいが、見込み客リストすらない
  • 日本本社の営業は国内市場で手一杯
  • 現地営業を採用する前に、「どの業界・どんな提案が刺さるか」を検証したい

この場合、

  • ターゲットリスト作成
  • アプローチ・アポイント獲得
  • 一次ヒアリング

を外部に任せつつ、どの業界にどんな反応があるかを見ながら、

  • 将来の現地営業採用
  • 自社内での営業体制づくり

につなげていく、という使い方が現実的です。

◆ 関連記事:海外営業代行サービスで成果が出ない本当の理由と、当社が「トップセールス型」を貫く理由


6. Social Zeroの海外営業代行を使った“始め方”のイメージ

◆ サービス概要はこちら:https://social-zero.com/services/overseas-sales-outsourcing/

製造業やIT企業・フィリピン拠点を前提にした、一般的な流れは次の通りです。

  1. 無料相談・現状ヒアリング
    • 日本本社/フィリピン工場・オフショア開発拠点の売上構成・依存度・課題を整理
    • 「自動車以外からどれくらいの新規売上が必要か」を一緒に確認
    • 「日本以外に売れそうな市場やアプローチ戦略」を設計
  2. ターゲット・シナリオ設計
    • 製造(電子部品・半導体・産業機械など)、IT/BPO(コールセンター・開発など)の中から、優先カテゴリを決定
    • 自社の強みを踏まえ、「誰に/何を/どう提案するか」を設計
  3. リストアップ・アプローチ開始
    • 日系・外資・ローカル企業を含めた候補リストを作成
    • メール・電話・オンラインでアプローチし、アポイントを獲得
  4. 定例ミーティングでの振り返り・改善
    • 反応が良い/悪い業界・企業像を共有
    • メッセージやターゲットを調整しながら精度を上げる
  5. 案件化・クロージング支援
    • 技術説明・見積・評価は自社側が担当
    • 必要に応じて、追加アポイントやフォロー連絡を代行
    • クロージングや交渉は専門的な知見がある当社が主導

7. まとめ:自動車依存からの一歩目は「ターゲットの見直し」と「外部の力の活用」

  • 日本本社とフィリピン工場が、自動車メーカー数社に依存している構図は、今後も高いリスクを抱えます。
  • 自動車部品そのものから離れるのではなく、
    「その裏側にある技術・品質・対応力を、自動車以外(電子部品・半導体・産業機械)にどう転用するか」
  • IT・BPO業界でも、「日本以外の国では、オフショア開発やコールセンターをどこに発注し、どの様なニーズがあるのか」
    を考えることが重要です。
  • そのうえで、営業プロセスを分解し、
    • 自社でやるべきところ
    • 外部に任せられるところ
      を整理していくと、現実的なロードマップが描けます。

フィリピン工場の受注不足・自動車依存からの脱却を検討中の方へ

  • 自動車関連の売上減少が続き、フィリピン工場の赤字が見えてきている
  • 自動車以外にどこへ打って出られるのか、イメージが固まっていない
  • 現地で営業を採用する前に、まずは“検証”から始めたい

という場合は、一度「現状棚卸しとターゲット設計」から一緒に整理してみませんか。

▶ 海外営業代行サービスの詳細はこちら
https://social-zero.com/services/overseas-sales-outsourcing/

▶ 30分で「自社の場合に何から始めるべきか」を整理する無料相談
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製造業・フィリピン案件の経験を持つ担当よりご連絡いたします。

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