【海外進出】バングラデシュ進出支援企業厳選一覧紹介|財団・社団法人・その他団体編

「バングラデシュに自社ビジネスとの相性が良い市場があるのか知りたい」
「ダッカ市内の経済状況や事業環境などの基礎情報が欲しい」
「バングラデシュ進出を考えているが、何をどうすればいいか分からない」

といったお悩みをお持ちの方に向けて、初期段階で相談しやすい窓口を、一般社団法人・一般財団法人やその他の団体に絞ってピックアップしてご紹介します。

この記事を参考に、バングラデシュ進出への第一歩を踏み出していただければ幸いです。

社団法人・財団法人とは

まず、社団法人と財団法人について、それぞれ簡単に概要を説明します。

社団法人の特徴と種類

社団とは、一定の目的を持った人の集まりを指します。社団法人は、その団体に法人格が与えられた非営利法人です。
制度改革により、現在は「一般社団法人」と「公益社団法人」の2種類に分類されています。

一般社団法人は、複数名で活動する際に、団体や組織が1つの法人格として活動するために設立されるものです。代表的な例として、○○学会や○○協会などが挙げられます。法人格を持つことで、団体名義での口座開設やオフィスの賃貸が可能になるといった利点があります。

財団法人の特徴と種類

財団法人は、特定の目的のために拠出された財産を管理・運用する法人です。社団法人同様、財団法人も「一般財団法人」と「公益財団法人」に分類されます。

財産を社会貢献に活用したい場合、目的に合った財団法人に寄付することで効率的な運用が可能です。例えば、公益財団法人 日本財団などが代表的な例として挙げられます。

社団法人・財団法人の海外進出支援体制の特徴・メリット

コンサルティングファームや総合商社その他の海外進出支援会社などの営利企業とは異なり、社団法人・財団法人の海外進出支援には以下のような特徴があります。

業界特化型の専門性

業界団体として設立された社団法人・財団法人は、特定分野における深い知見を持っています。そのため、海外進出においても、進出そのものやバングラデシュなどの地域に関する高い専門性を活かしたサポートが期待できます。

  • 業界特有の課題やニーズに対応した専門的なアドバイス
  • 長年の業界経験に基づく実践的なノウハウの提供
  • 業界特有の規制や基準に関する詳細な情報提供

会員ネットワークの活用

上述の通り、社団法人は、一定の目的を共有する人々の集まりとして設立されるため、基本的に会員が存在します。また、財団法人でも会員制度を採用しているところが多く、その会員ネットワークを活用した支援を受けられる場合があります。

  • 海外既進出企業の経験やケーススタディの共有
  • 会員企業間のビジネスマッチング機会の創出
  • 現地の同業者団体との連携による情報収集

公益性と中立性

その目的や活動内容によって法律上の区分や扱いが異なるものの、財団法人と社団法人は、どちらも基本的に非営利組織です。
特に公益財団法人・公益社団法人は公益性が高く、社会貢献を目的とする中立的な立場を特徴としています。そのため、公益性や中立性の高い支援を受けられることが多いです。

  • 業界全体の発展を視野に入れた長期的な支援
  • 会員企業の共通利益を追求した施策の実施
  • 公平、中立な立場での情報提供とアドバイス

それでは、以下より具体的な組織をそれぞれご紹介していきます。

日本商工会議所(日商)

日本商工会議所公式サイトより引用(2024年11月時点)

日本商工会議所は、商工会議所法に基づいて設立された特別認可法人で、全国515の商工会議所を束ねる総合経済団体です。中小企業の海外展開支援において、国内外のネットワークを活用し、会員企業の国際ビジネスを多角的にサポートしています。

主な支援内容として、海外展開に関するセミナーの開催、各国商工会議所とのビジネスマッチング支援、貿易関係証明書の発給、さらには海外経済ミッションの派遣まで、中小企業の国際展開に必要な支援を展開しています。

JETROや中小機構等と連携したワンストップ支援

全国すべての商工会議所が対象ではありませんが、一部の商工会議所では、海外展開の相談を希望する事業者が複数の支援機関に足を運ぶことなく、ワンストップで現地情報の収集や企業進出、貿易実務手続きなど、海外展開で直面する幅広い課題について相談できる仕組みがあります。

例えば、福岡商工会議所は「福岡貿易会」「福岡アジアビジネスセンター」「日本貿易振興機構(JETRO)」「中小企業基盤整備機構」と連携し、企業の海外展開を支援する専門の相談窓口を設置しています。これらの団体がそれぞれの強みを持ち寄り、ワンストップで相談に応じています。

参考:https://archive.jcci.or.jp/news/local-front/2018/0619111638.html

製品や技術の海外輸出のリスクヘッジ支援も可能

海外進出は、海外での事務所や工場の設立だけでなく、輸出を通じて売上拡大を狙う中小企業も多いです。貴社の製品や技術を海外へ輸出する際、外為法に基づく輸出管理にお困りの中小企業も少なくありません。また、一見軍事転用とは無関係に思える技術や製品でも、知らないうちに大量破壊兵器等の開発に使用されてしまう可能性があり、その場合、当該企業は法令上罰せられることがあります。海外進出には国内でのビジネスにはないリスクが存在するため、輸出の際にはしっかりとリスク管理を行うことが重要です。

日本商工会議所は、軍事転用等による罰則を未然に防ぐため、経済産業省が実施する中小企業等アウトリーチ事業を通じて、中小企業の輸出管理体制構築を支援しています。

名称日本商工会議所(日商)
住所丸の内事務所〒100-0005 東京都千代田区丸の内3-2-2 丸の内二重橋ビル
その他国内拠点https://www5.cin.or.jp/ccilist/search
相談窓口最寄りの商工会議所以下ページから遷移可能な支援内容の詳細ページにて直接確認

https://www.jcci.or.jp/support/international/
公式ページURLhttps://www.jcci.or.jp/
注意すべき点当記事では冒頭に、社団法人や財団法人について説明していますが、日本商工会議所は、商工会議所法に基づいて設立された特別認可法人です。特別認可法人とは、経済産業省所管の特別な法律により設立される民間法人を指します。
民間法人ですが、JETROなどの団体ともつながりがあるため、最適な相談窓口を提案してくれる可能性が高いと考えられます。まずは一度、お問い合わせしてみることをお勧めします。

一般社団法人Glocal Solutions Japan(GSJ)

一般社団法人Glocal Solutions Japan(GSJ)公式サイトより引用(2024年11月時点)

Glocal Solutions Japan(GSJ)は、地方創生をグローカルな視点で実現し、持続可能な地域ブランディングを確立することで、地域企業が世界市場と直接つながる橋渡しを行うことをミッションとした一般社団法人です。日本から海外、海外から日本の双方を対象に、ローカルな事業のグローバルな展開を支援する各種事業を行っています。

海外代理店・販売店開拓サービス、海外営業代行支援サービス、海外市場調査支援サービスから、DX支援や外国人材定着支援サービスまで、幅広く支援しています。

また、知財戦略や海外Webマーケティング、経営コンサルティングなど、各専門領域に特化した多くの「認定専門家」が在籍しており、相談内容に応じた支援を提供しています。

バングラデシュについての事例は2024年10月時点で確認できておりませんが、アジア各国の進出支援やビジネスマッチングの事例が豊富なことは公式サイトでも確認できます。

東南アジア、中東、ヨーロッパなど世界47ヵ国の実績

Glocal Solutions Japan(GSJ)は、これまでに47か国への新規販路開拓実績と、80か国に及ぶ経営者ネットワークを有しています。分野についても、製造業、食品、化粧品など幅広い分野に対応が可能です。
バングラデシュに進出するかどうかを含めてエリアを検討中の企業や、複数の事業を展開しており、海外進出する分野を絞り切れていない企業にとって、頼れる相談先となるでしょう。

海外営業代行においても、47か国での販路開拓経験を持つ専門家が、海外営業に必要な資料作成から営業戦術の立案、実際の商談まで、受注に至るまでの一連のプロセスを支援してくれるなど、魅力的な支援体制が整っています。

名称⼀般社団法⼈Glocal Solutions Japan
住所所在地
〒104-0061 東京都中央区銀座3-9-19 吉澤ビル7F

関西支部
〒651-0084 兵庫県神戸市中央区磯辺通3-1-2 大和地所三宮ビル701
相談窓口https://glocal-solutions.org/contact/
公式ページURLhttps://glocal-solutions.org/
注意すべき点バングラデシュに関する情報が少ないため、場合によっては回答が難しいことも予想されます。まずは一度、お問い合わせしてみることをお勧めします。

一般社団法人日本代理店協会(J-DMA)

一般社団法人日本代理店協会(J-DMA)公式サイトより引用(2024年11月時点)

一般社団法人日本代理店協会(J-DMA)は、代理店マーケティングの普及により、すべての事業従事者に収益向上の機会を提供し、社会に貢献することを目的とした、代理店・販売店経営に関わる事業者を支援する一般社団法人です。国内外の代理店ビジネスにおける課題解決を支援しており、代理店経営に関する各種セミナーの開催、経営相談、情報提供サービスを実施しています。

海外展開においては、代理店やフランチャイズ展開をご検討中の企業や、具体的な事業計画をお考えの企業に向けて、海外市場調査や海外規模調査などのサービスを提供しています。

世界各国のリアルな情報を現地リサーチャーが調査

一般社団法人日本代理店協会(J-DMA)の海外市場調査は、ペーパー上の調査ではなく、各国の現地情報をローカルリサーチャーが迅速に収集する方式です。

対象エリアは、アジアやアフリカといった新興国から、米国、ヨーロッパまで幅広く対応しており、2024年10月時点でバングラデシュに特化した事例は確認できないものの、さまざまなエリアをカバーしています。

過去の事例としては、インドを次の有望市場と捉え代理店展開を検討していた企業に対し、具体的な都市の選定やディストリビューターのリストアップを支援した実績があります。

名称一般社団法人 日本代理店協会(JDA)
住所協会事務局〒154-0024 東京都世田谷区三軒茶屋1-32-3-1F
相談窓口https://j-dma.org/entry
公式ページURLhttps://j-dma.org/
注意すべき点バングラデシュに関する情報が少ないため、場合によっては回答が難しいことも予想されます。まずは一度、お問い合わせしてみることをお勧めします。

一般社団法人 日本バングラデシュIT協会

一般社団法人 日本バングラデシュIT協会公式サイトより引用(2024年11月時点)

一般社団法人 日本バングラデシュIT協会は、バングラデシュと日本の官民による双方向のコミュニケーションを実現し、両国で世界最高水準のIT社会の構築を目指すことをミッションとした一般社団法人です。バングラデシュへの進出支援やシステム開発を手掛ける株式会社Kaicomの代表取締役兼CEOであるダス アンジャン氏が代表理事を務め、顧問にはJETROダッカ事務所所長やバングラデシュ・ソフトウェア情報サービス協会(BASIS)会長が名を連ねている、バングラデシュと日本に特化した団体です。

同団体の公式サイトには具体的なバングラデシュ進出事例の記載はありませんが、海外進出支援のプロフェッショナルであるJETROなど、信頼性の高い組織と連携しているため、最適な支援内容や相談先の提案が期待できます。

進出支援プロジェクト「ジャパンバレー(Japan Valley)」

一般社団法人 日本バングラデシュIT協会では、バングラデシュに集まった日系企業でイノベーションを起こし、ジャパンブランドの向上を目指して、日系企業のバングラデシュ進出を支援するプロジェクト「ジャパンバレー(Japan Valley)」を2022年より始動しました。アメリカのシリコンバレーのように、企業同士が協力してイノベーションを創出する場をバングラデシュにも設けたいという想いから、このプロジェクトが設立されました。

2022年11月には、現地視察ツアーでバングラデシュのハイテクパークや経済特区を巡るなど、今後も精力的な活動が期待されています。

バングラデシュ現地の「今」を精力的に情報発信し続ける

2024年6月、バングラデシュで学生による公務員採用の優遇枠への抗議が全国的な政権反発へと拡大し、8月にはシェイク・ハシナ首相が退陣、暫定政権の樹立が発表されました。

バングラデシュの今後の行方は予測がつかない中、一般社団法人日本バングラデシュIT協会では、この混迷する現地情勢を理解するためのセミナーを開催し、最新の情報やビジネスリスクについて発信しています。

現在、日本企業にとってバングラデシュの現地視察は難しい状況ですが、今だからこそ、バングラデシュとの連携や自社の中期的なビジネス成功の具体的な戦略を考えていきたい企業にとって、一般社団法人 日本バングラデシュIT協会は信頼できる相談先となるでしょう。

名称一般社団法人 日本バングラデシュIT協会
住所事業所東京都千代田区二番町9‐3 The BASE 麹町
相談窓口https://jbita.org/contact-us/
公式ページURLhttps://jbita.org/
注意すべき点2024年10月時点では、2022年11月に実施予定だった視察ツアーの詳細やその後の追加ツアーの開催有無については確認できていません。直近の情勢を踏まえ、現地視察が一時的に停止している可能性も考えられます。
しかし、2023年、2024年もセミナーや展示会出展などの活動が定期的に行われており、団体自体は精力的に活動を続けていると考えられます。まずは一度、お問い合わせしてみることをお勧めします。

一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)

一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)公式サイトより引用(2024年11月時点)

海外産業人材育成協会(AOTS)は、主に開発途上国の産業人材を対象とした研修および専門家派遣などの技術協力を推進する一般財団法人です。

海外進出支援に関しては、日本の魅力を海外に発信し日本と現地の産業団体・ローカル企業をつなげる取り組みを行っています。日本企業や業界団体、地方自治体と連携し、日本企業の販路開拓や海外展開を促進するための取り組みの一環として、海外現地でのプロモーションイベントの実施支援等を行っています。
参考;https://www.aots.jp/index.php?cID=3190

バングラデシュに関しては、バングラデシュの製薬会社にAOTSのバングラデシュ企業経営研修コースを受講した卒業生が所属していることが公式ページで紹介されています。これにより、現地企業とのコネクションがあることが予想されます。
参考;https://www.aots.jp/hrd/company09/2019-2-20/

新興国の人的ネットワークとAOTS総合研究所のプラットフォーム機能

一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)は、海外進出支援について「日本企業・自治体等のグローバル化支援」を提供しています。海外プロモーション(カンファレンス、セミナー)、業界視察研修、海外市場調査等、目的やターゲットに応じた最適なソリューションの提案・実行支援を行っています。

新興国への進出は現地とのコネクションがなければ障壁が高いと言われていますが、一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)は、これまで半世紀以上にわたる国際協力事業により培ったノウハウや、日本国内では得がたい海外の現地実態情報、現地パートナーとの連携を活かし、企業を支援しています。

大規模カンファレンスやセミナーの運営に加えて集客まで

一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)は、43か国に広がる同窓会のネットワークや現地の広報媒体を活用して、企画に適したターゲットへの広報を行います。これにより、カンファレンスやセミナーに現地ビジネスパーソンを集客し、ローカルターゲットに向けたダイレクトなPRを実現できます。

セミナーの運営や集客を任せられる団体や企業は他にもありますが、一般財団法人海外産業人材育成協会(AOTS)の強みは、ネットワークを活かした効率的な集客ができる点です。過去には、100〜250名規模の大規模な国際カンファレンスも支援した経験があるそうです。

名称一般財団法人海外産業人材育成協会
住所北千住事務所
〒120-8534 東京都足立区千住東1-30-1

国内拠点
北千住事務所(東京都足立区)、東京研修センター(東京都足立区)、関西研修センター(大阪府大阪市)

海外拠点
バンコク、ジャカルタ、ニューデリー

https://www.aots.jp/about/access/
相談窓口日本社会のグローバル化推進・AOTS総合研究所(インターンシップ等)に関するお問い合わせhttps://www.aots.jp/contact/globalization-support/
公式ページURLhttps://www.aots.jp/
注意すべき点一般財団法人海外産業人材育成協会は、その名の通り人材育成に特に強みを持っている団体だと考えられます。具体的な海外進出支援の内容については、直接確認する必要があります。他の団体と同様に、気になることがあれば、まずは一度お問い合わせしてみることをおすすめします。

適切な相談窓口と随時連携しながら、海外進出を成功させる

バングラデシュへの進出を成功させるためには、適切な相談窓口と随時連携しながら進めることが重要です。もしも「まずどこに相談すべきかがわからない」「まだ海外進出するかも決まっていないので相談するのも気が引ける……」とお悩みの場合は、ぜひ当社にお問い合わせください。

まずは当社の無料カウンセリングを通じて、次に取るべきステップを共に整理し、明確にしていきましょう。

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