ベトナムは、
- 高い経済成長率(2025年:8.02%)
- 1億人超の人口と拡大する中間層 (2026年:中間層は人口の26%に達すると予想される)
- 親日的な国民性と日本ブランドへの高い関心
- 約2,500社の日系企業の進出
- 若い労働力や消費市場の拡大(2024年:平均年齢31歳)
を背景に、日本企業にとって依然として有力な進出先です。
一方で、実際に検討・進出した企業からは、
- 「人件費や採用競争が想像以上に厳しい」
- 「規制・ライセンス・税制が複雑で不安」
- 「ベトナムで何をどこまで任せるべきか整理できていない」
- 「ベトナムに精通していなく、現地の生の情報が不足している」
- 「集客や消費者の実態が見えづらい」
といった声も増えています。

「グラフ画像参照:ベトナム統計局データをもとに当社で作成」
本記事は、これまで当社が公開してきたベトナム関連記事・支援事例を束ねたハブ記事として、
- ベトナム進出の基本的な考え方
- 店舗・小売展開、法人設立、人材・組織、FS(フィージビリティスタディ)
- 既に進出済み企業の「再設計」「撤退・縮小」まで
を一度に俯瞰できるように整理しました。
今後もベトナムに進出する日本企業は、確実に増加していくと思われます。
そこで、10年以上ベトナムに携わる当社代表が有する情報や各データを基に、新規にベトナム進出をする企業のベトナムの情報収集にお役立ていただければ幸いです。
※それぞれの記事に重要かつ詳細に情報を記載してありますので、ぜひご参照ください。

Contents
1. ベトナム進出前に押さえておきたい前提
ベトナム市場のざっくり像
- 実質GDP成長率は高水準が続き、1億人超の人口と中間層拡大で消費市場も拡大中
- 約2,500社以上の日系企業が進出しており、日本製品・サービスへの関心も高い
- 一方で、
- 人件費の上昇(特にIT・デジタル人材やマネジメント層)
- 採用競争
- 規制の複雑さ(2025年に大幅な法改正の施行や一部運用の不透明さ)
など、「出て終わり」ではない課題も目立ちます。
ベトナム進出検討時に整理すべき論点
- なぜベトナムなのか(他国との比較をしたうえでの理由)
- どの事業・機能をベトナムに任せるのか(製造/開発/小売/バックオフィス 等)
- 3〜5年後にベトナム拠点にどんな役割を期待するのか
- どのような国内・ベトナムの体制で事業を作るのか
- 適切なベトナム市場の理解と戦略があるのか
※詳しくは、以下の記事で整理しています。
関連:ベトナム進出を本格検討する前に整理すべき5つの論点

2. ベトナムでの店舗・小売展開
ホーチミンやハノイでの店舗展開FS(フィージビリティスタディ)・市場調査
ベトナム・ホーチミン市での店舗展開を検討している企業向けに、
- ベトナム市場概要
- 繊維・アパレル産業構造
- 法人形態・登記・税制・労務
- 小売ライセンス・営業許可・各種規制
- 競合小売店舗の価格帯・規模感
- 不動産賃貸(エリア別賃料相場・契約条件)
などを4カ月にわたって大規模な市場調査をしたFS支援事例があります。
小売・店舗出店のポイント
- モール出店/路面店/FC(フランチャイズ)の違い
- 出店前に見るべきポイント(立地、賃料、契約条件、小売ライセンス・ENTなど)
- 初期はテスト出店やポップアップで市場を探る考え方
関連:ベトナムで店舗・小売展開を検討する日本企業が押さえるべきポイント

3. ベトナムでの法人設立・税制・労務・ライセンス
小売法人設立の全体像
- 法人形態(有限会社LLC・株式会社JSC・代表事務所ROなど)
- 投資登録証明書(IRC)/企業登録証明書(ERC)の取得フロー
- 法人税(CIT)、VAT、FCT、特別消費税(SST)
- 社会保険・労働時間・有給・試用期間などの労務
- 小売ライセンス・ENT(Economic Needs Test)の取得について
- 不動産賃貸の契約・エリア別賃料相場
関連:ベトナムで小売業の法人設立をする際の手続き・税制・労務・ライセンス取得ガイド

4. 人材採用・マネジメント(人件費・定着・カルチャー)
ベトナム人材市場の現実
- 大都市圏ではホワイトカラー人材の給与水準が年々上昇
- マネジメント人材が市場に少なく、キーパーソン採用は非常に難易度が高い
- ジョブホップ(キャリアアップ転職)が前提
- 日本式の年功序列・昇格スピードでは優秀人材の定着が難しい
人材・組織設計のポイント
- 拠点長・ローカルマネージャーの採用要件
- ベトナム市場に合った給与レンジ・昇給・インセンティブ設計
- 1〜3年でローカルマネージャーに権限移譲していく前提
- オンボーディング・カルチャー設計の重要性
関連:ベトナム進出における人材採用・定着・報酬・カルチャー・福利厚生

5. 市場調査・フィージビリティスタディ(FS)とコスト
FSを入れるべきタイミング
- 「ベトナムに出るかどうか」を決める前
- 「ベトナム or 他国(フィリピン・タイ・インドネシアなど)」で迷っている段階
- 店舗・工場・拠点設立など、数千万円〜数億円規模の投資を検討している場合
FSで見るべきポイント(概要)
- 市場規模・成長性(定量)
- 競合・チャネル構造
- 顧客・バイヤーの定性インサイト
- 規制・税制・ライセンス・オペ条件
- コスト構造・人材・3〜5年損益シミュレーション
関連:海外進出前のフィージビリティスタディとは?市場調査で失敗しない基本と進め方
ベトナムFS・市場調査の費用感
- ライトな市場調査:数十万円台後半〜100万円前後
- 単国フルスコープFS:150〜300万円程度が目安(スコープ・ボリュームにより変動)
- ベトナム+フィリピン+インドネシアのような複数国比較FS:300〜700万円程度
関連:海外市場調査・フィージビリティスタディの費用感とスコープ別メニュー

6. 既にベトナム進出済み企業の「3つの壁」と再設計
すでにベトナムに拠点を持つ企業からは、
- 人件費上昇と採用競争
- 競合増加での差別化の難しさ
- 本社とのギャップ・ガバナンス・スピードの問題
といった「3つの壁」がよく挙がります。
- 現状の役割・規模・採算性の棚卸しを行い、
- 継続/縮小/役割変更/撤退といったシナリオを比較検討することが重要です。
関連:ベトナム進出企業が直面しやすい3つの壁と「安いから今のうちに出たい」という誤解

7. 中小企業のベトナム進出・販路開拓事例
中小企業でも、
- 既にベトナムにディストリビューターがいる
- PB製品や自社製品を現地パートナーを通じて販売している
- デジタルマーケティングで現地需要を掘り起こしている
といったケースが増えています。
関連:ダイヤ工業様 ベトナム市場向けデジタルマーケティング支援事例

まとめ:ベトナム進出は「勢いで出る」のではなく「設計して進む」
- ベトナムは依然として魅力的な市場ですが、
- コスト上昇
- 競合の増加
- 規制・ガバナンスの複雑さ
など、慎重に設計すべきポイントも増えています。
- 本記事で紹介した各テーマ(店舗・法人設立・人材・市場調査/FS・再設計・事例)を、
自社の状況に応じて読み進めていただき、
「ベトナムに出るべきか/出るならどういう形か」を具体化するきっかけにしていただければと思います。
ベトナム進出の検討・見直し(FS、市場調査、店舗展開、人材・組織、拠点再設計)に関するご相談はこちら
御社の事業内容・検討段階・既存拠点の有無を伺ったうえで、
最適なベトナム進出・再設計のステップをご提案します。



