海外の展示会や商談会に出展している企業から、よくこんな声を聞きます。
- 名刺はたくさん集まるが、ほとんど案件につながらない
- その場では手応えがあったのに、帰国後フォローが続かない
- 結局「出たこと自体」が目的になってしまう
海外展示会・商談会は、うまく活用すれば数年単位の案件パイプラインを生み出せる一方、
準備・当日・フォローのどこかが欠けると、あっという間に「名刺の山」で終わってしまいます。
本記事では、
- なぜ海外展示会は成果が出にくいのか
- 出展前に必ずやるべき準備
- 当日のブース運営・商談の組み立て方
- 終了後90日間でやるべきフォロー設計
- 必要に応じて海外営業代行をどう組み合わせるか
を整理します。

Contents
なぜ海外展示会・商談会は「名刺の山」で終わるのか
原因1:ターゲットと目的が曖昧なまま参加している
- 「この展示会は有名だから」
- 「去年も出たから今年も」
- 「来場者が多そうだから」
といった理由で出ている場合、以下が不明確なことが多いです。
- どの国・どのタイプのバイヤー・パートナーに会いたいのか
- 今年の展示会で“何件の商談/パートナー候補”を獲得したいのか
- 自社が打ち出すべきメッセージは何か
- クロージングまで設計できているか
- 競合ブースと差別化が出来ているか
ターゲット・目的が曖昧だと、**ブース設計も会話も“何となく広く浅く”**になり、
結果として薄いリードばかりが溜まります。
原因2:事前アポイント・準備不足
海外展示会で成果を出す企業は、例外なく
- 事前に候補企業リストを作成
- 招待メール・SNSなどでアポイント打診
- 既存パートナーや見込み客との「再会の場」としても活用
- クロージングまでのコミュニケーション設計
しています。
一方、多くの企業は、
- 出展社リストや来場者情報を活かせていない
- 「当日来てくれた人」との偶然頼み
- 具体的な商談になったら帰国後に検討するつもり
になっており、“待ちの営業”だけに頼ってしまっている状態です。
気を付けるべき事として、商談会や展示会は参加企業は“商談=クロージング”までを考えて参加しており、多くの日本企業はこのような場で情報収集が目的となっており、せっかくの商談機会も具体的な事がその場で決められなく商機を逃しているケースも非常に多いのが実状です。その為、商談会や展示会に出るのであれば、その場でクロージングまでできる準備を必ずしておきましょう!
原因3:フォローの設計と責任者が決まっていない
- 誰が
- どのリードに
- いつまでに
- どのようなアクションをするか
が決まっていないため、
- 帰国直後はバタバタして何もできない
- 社内報告が優先となり、コミュニケーションが取れない
- 気づけば1〜2カ月経っており、「今さら」感が出てしまう
というパターンが非常に多く見られます。
フォローこそが案件化の本番であるにもかかわらず、「展示会担当」と「営業担当」の間で責任が宙に浮いているケースが典型的です。

出展前:海外展示会・商談会の準備で必ずやるべきこと
1. ターゲットとゴールを明確にする
- 今年の展示会で会いたい相手は誰か
- 例:現地小売のバイヤー/ディストリビューター/BtoBパートナー/エンドユーザー など
- ゴールは何か
- 例:商談◯件/有望パートナー候補◯社/テスト導入候補◯社
ここを一文で言えるレベルまで絞り込みます。
2. 事前リストアップとアポイント打診
- 展示会主催者から入手できる出展社・来場者リスト (*多くの展示会ではリストの事前入手が可能)
- 過去の名刺・既存海外パートナーのネットワーク
- LinkedIn や業界団体の情報
をもとに、**「会いたい企業リスト」**を作成します。
その上で、
- 英語(または現地語)での招待メール
- LinkedInでの事前コンタクト
- 既存パートナー経由の紹介打診
を行い、展示会前にアポイント枠を埋めていくイメージです。
3. 英語(現地語)資料・デモ・トークスクリプトの準備
- 誰に・何を・どう伝えるかを整理した「短いピッチ」
- ターゲット別の1〜2ページ資料(バイヤー向け/技術担当向け 等)
- デモ環境・サンプルの準備(オンライン/オフライン)
「その場で何を話すか」が決まっていないと、
せっかく来てくれた見込み客との会話が雑談で終わってしまうことが多くなります。
※「海外販路開拓で展示会の効果を最大限に高める準備」については、
こちらの記事で解説しています。

当日:海外展示会・商談会のブース運営と商談の組み方
1. ブースの“役割分担”を決める
少なくとも、
- 呼び込み・一次対応担当
- 詳細説明・商談担当(※クロージングまで)
- 通訳・メモ・名刺管理担当
を明確にしておきます。
小規模ブースでも、**「誰がフロントで誰がクロージング寄りか」**が決まっているだけで、
会話の質と回転率は大きく変わります。
2. 「通りすがり」と「本命候補」を分けて対応する
- 名刺交換だけの軽い興味層
- 少し話を聞いてくれる見込み層
- 具体的なニーズ・案件を持っていそうな本命層
を、その場で大まかに分類し、
- 名刺のメモ欄や簡易フォームに「A/B/C」などのランクを記入
- A(本命)はその場で商談時間を確保 or 別日アポを打診
する運用にします。
3. 通訳・ローカルスタッフの使い方
- 通訳は「言葉の橋渡し」だけでなく、
- ローカル目線での補足
- 文化的ニュアンスの調整
にも活用します。
現地の商習慣や反応を、その場で日本側メンバーにフィードバックしてもらうと、
「次の一言」が大きく変わります。
特にBtoCの展示会の場合は、エンドユーザーの反応等をローカル目線で見てもらい、
BtoBの商談は通訳専任者では判断が難しい事が多い為、
事前にコミュニケーションの中でチェックしてもらいたい事を伝えておきます。

終了後90日:フォロー設計が案件化の決め手
1. リードの整理と優先順位付け(帰国1週間以内)
- Aランク:具体的な案件・導入可能性がある(◯〜◯社)
- Bランク:中期的に可能性あり(◯〜◯社)
- Cランク:情報提供レベル・将来的に可能性あり(◯〜◯社)
として、リードを3つに分けます。
その上で、
- Aランク:1〜2週間以内にオンラインミーティング or 現地訪問打診
- Bランク:情報提供メール+状況確認
- Cランク:ニュースレター等のウォームアップ
というように、「誰に・どのレベルで追うか」を決めます。
2. テンプレートと担当者割り当て
- フォローメールのテンプレート(A/B/C別)
- フォロー担当者(日本側/現地パートナー/営業代行など)
- 進捗管理用の簡易スプレッドシート or CRM
を準備し、「誰が・何件・いつまでに」アクションするかをリスト化します。
3. 90日間でやること
- 0〜7日:Aランクへの優先フォロー・ミーティング調整
- 〜30日:主要案件の深堀り・見積提示・パートナー候補との条件すり合わせ
- 〜90日:
- Aランク:案件の進捗管理(導入 or 中長期フォローへ)
- Bランク:ウォームな関係維持/タイミングを見て再打診
- Cランク:情報提供を継続
**「展示会から90日でどこまで進めるか」**を一つのマイルストーンにすると、社内の動きも揃えやすくなります。

海外営業代行を「展示会後の90日」でどう使うか
展示会後のフォローは、
- 海外営業リソースが不足している
- 英語・現地語での交渉・アポ取りが難しい
- 現地訪問をしたいが、人も時間も足りない
といった事情で、「やりたいができない」領域になりがちです。
パターン1:一次対応〜商談化までの代行
- 展示会で得たA/Bランクリードに対して、
- 英語でのフォローメール送信
- オンラインミーティング調整
- 初回ヒアリング・ニーズ整理
までを外部の海外営業代行に任せるパターンです。
日本側では、
- 一定温度感まで上がった見込み客との商談から参加
する形にすると、限られた経営・営業リソースを“勝負どころ”に集中できます。
パターン2:現地訪問・トップセールスの代行
- ASEANなど特定エリアの展示会後に、
- 同エリアの有望リードをまとめて現地訪問
- 現地小売・パートナー候補との商談
を海外営業代行が代わりに実行するパターンです。
当社のように、代表自らが毎月ASEANを回っている場合、
- 展示会のリードをそのルートに乗せ
- 経営層へのトップセールスまで一気に持っていく
といったことが可能になります。
海外企業との商談はスピードと現地の商習慣を理解したコミュニケーションが必要なため、日本企業同士の営業とは異なります。その点、海外営業の専門的な知識や実績のあるパートナーを活用する方が効率的かつコスト的にも安くなる事もあります。
※「海外営業代行サービスで成果が出ない本当の理由」については、
こちらの記事で解説しています。

Social Zeroが支援できること:展示会“後”を成果につなげる
当社 Social Zero では、
- 展示会・商談会に出展済み or 出展予定の企業様に対して、
- 出展前のターゲット・ゴール設計
- 英語資料・トークのチューニング
- 展示会後90日間のフォロー設計
- 必要に応じた海外営業代行(一次対応〜トップセールス)
までを一連の流れとして支援しています。
まとめ:海外展示会・商談会は「出る前」と「出た後」で決まる
- 海外展示会・商談会が「名刺の山」で終わるのは、
- ターゲット・目的の曖昧さ
- 事前アポ・準備不足
- フォロー設計と責任者不在
が原因であることが多い
- 出展前の設計、当日の役割分担、終了後90日のフォローをセットで考えることで、
展示会を“単発イベント”から“案件パイプラインの起点”に変えられる - リソースや言語の問題でフォローが難しい場合は、海外営業代行をうまく使うことで、
「リードを取りこぼさない仕組み」を持つことができる
海外展示会・商談会を案件化につなげる設計や、展示会後の海外営業代行に関するご相談はこちら
御社の展示会出展状況・ターゲット・現状のフォロー体制を伺ったうえで、
現実的な90日プランと、必要に応じた代行の関わり方をご提案いたします。



