―― フィリピン工場・BPOセンター/ベトナム工場・オフショア開発拠点の営業戦略
Contents
このページでわかること
- フィリピン・ベトナムにある海外拠点(工場/BPOセンター/開発拠点)で起こりがちな「余力」のパターン
- 余力を放置した場合のリスク(損益・組織・将来の選択肢)
- 余力を売上に変える3つの方向性(①既存顧客深耕 ②新業種・新国 ③提携・M&A)
- フィリピン/ベトナムの製造業・BPO/ITの匿名ケーススタディ
- Social Zero が関われる具体的なアクション(営業代行・市場調査・M&Aリサーチ)
Social Zeroについて(誰向けの支援か)
Social Zeroは、日本企業向けにフィリピン・ベトナム・ASEAN・北米などでの
- 海外営業代行・トップセールスによる現地商談代行
- 海外市場調査・競合分析・店頭調査
- 海外M&A候補・パートナーリサーチ
- 現地法人設立・現地法人再生
等の海外進出を包括的にご支援する会社です。
特に、
- フィリピン・ベトナムに工場や生産拠点を持つ製造業
- フィリピン・ベトナムにBPOセンター/オフショア開発拠点を持つIT・サービス企業
の「余力のある海外拠点を、売上を生む拠点に変える」ための戦略づくりと実行(営業代行・パートナー探索)を支援しています。

1. フィリピン・ベトナム拠点でよくある「余力」パターン
1-1. フィリピン工場(製造業)
- 日本本社の自動車・建機・農機メーカー向けが主な仕事
- ここ数年の市況変化で発注量が減少
- 稼働率が下がり、固定費負担が重くなっている
- 現地には製造・品質の人材はいるが、新規営業人材は不足
1-2. ベトナム工場・オフショア開発拠点(製造+IT)
- オフショア開発拠点として、日本の1〜2社のクライアントからの受託に依存
- 製造の場合も、特定顧客向けの受託生産が中心で、新規開拓は限定的
- チーム・ラインを増強したが、予定していた案件が縮小し「余り」が出ている
1-3. フィリピン・ベトナムのBPOセンター
- 日本企業のカスタマーサポート/バックオフィス業務を受託
- コロナ後の内製化・自動化・発注見直しでボリュームが減少
- 席数・人員には余裕があるが、新規クライアント獲得の仕組みがない
2. 余力を放置すると何が起こるか
- 損益への影響:稼働率低下 → 固定費が重くなり、拠点全体が赤字化しやすい
- 組織への影響:人員削減・士気低下・優秀人材の流出
- 将来の選択肢への影響:
- 「撤退」か「縮小」かの二択になりやすい
- 市場が成長フェーズに入っても、再参入コストが高くつく
一方で、余力があること自体は「攻めに転じるための準備ができている」状態とも言えます。
3. 余力を売上に変える3つの方向性
大きく分けると、次の3つの方向性があります。
- 既存顧客・既存ネットワークへの「新提案」で深耕する
- 新業種・新国・新チャネルへの横展開を仕掛ける
- 別プレイヤーとの提携・M&Aを検討する
それぞれ、フィリピン/ベトナムのケースを交えて説明します。

4. 方向性①:既存顧客・ネットワークへの新提案(深耕)
4-1. フィリピン工場(製造業)の場合
- 既存の自動車メーカー向けに、
- 別部門向け部品(例:産業機器・農機向け)
- 新素材・新工法の提案
- 既存商社・代理店経由で、
- まだ取引のないエンドユーザー向けに提案
ポイント
- 技術や品質をよく知っている既存顧客から、別用途での引き合いを増やせないかを検討する
- 本社営業と連携し、「フィリピン工場で作れる新メニュー」を一緒に企画する
4-2. ベトナム開発拠点・BPOの場合
- 既存クライアント向けに、
- 追加業務(隣接業務)の提案
- 稼働時間帯や言語拡張(英語対応など)の提案
ポイント
- 「席の余力」を、既存先の“困りごと”にぶつける
- 新規よりもスピードは出やすいが、そもそも既存顧客の構造が変わっている場合は限界もある

5. 方向性②:新業種・新国・新チャネルへの横展開
ここで、営業代行・市場調査・店頭調査などの外部支援が効きやすくなります。
5-1. フィリピン工場 → 新業種・新国
- 自動車部品で培った加工技術や品質を、
- 電子部品・半導体関連
- 産業機械・建機・農機
- 医療機器・検査装置
に横展開する
- フィリピン国内だけでなく、ベトナム・タイなど他国のプレーヤーもターゲットに含める
実務的なステップ
- 自社の強み(加工・品質・コスト・リードタイム)の棚卸し
- 横展開可能な業種・企業規模の仮説立案
- 営業代行でターゲット企業リストアップ・アプローチ・アポイント獲得
- 有望な業種・企業像を3〜6ヶ月で見極め、自社営業やM&A検討に繋げる
◆関連記事:
5-2. ベトナム開発拠点・BPO → 新業種・新チャネル
- 得意ドメイン(例:SaaS企業向けCS/ECバックオフィス/製造業向けシステム保守等)を明確化
- それに合ったターゲット業種・国(日本・ASEAN・欧米)を絞り、
- 営業代行で新規リード・アポを獲得
- POC(小規模トライアル)提案から始める
実務的なステップ
- 既存案件の分析(どの業種・案件タイプで高評価か)
- 「再現性のあるパターン」をペルソナ化
- 営業代行と協力して、そのパターンに合う企業に集中アプローチ
- 反応の良いセグメントに向けて、Web・資料・体制をチューニング
◆関連記事:
・【脱・日本市場依存】IT企業の「逆オフショア」戦略:海外市場で稼ぐためのロードマップ
5-3. 小売・PB商品 × ベトナム市場
フィリピン・ベトナムに拠点はないが、日本発のPB商品をASEANで売りたいケースでは、
- ベトナムのスーパー・コンビニでの店頭調査(既存記事参照)
- 価格帯・棚取り状況・競合ブランドの整理
- 小売チェーン向けの提案書作成・営業代行による商談獲得
という流れで、海外拠点はないものの「商品生産能力の余力」を売上に変えていきます。
◆関連記事:
・海外営業代行の流れとスケジュール実例|どんな企業が活用すべきか
6. 方向性③:提携・M&Aの検討余地を探る
生産拠点やBPO拠点としての余力が大きい場合、単独での営業だけでなく、
- 現地プレーヤーとの提携(販売パートナー/ジョイントベンチャー)
- 技術・顧客基盤を持つ企業とのM&A
を通じて、一気に「入り口(案件)」を増やす戦略もあり得ます。
フィリピン・ベトナムでのM&A・提携を検討する時に必要なもの
- 対象分野の市場規模・成長性(ライト〜標準レベルの市場調査)
- M&A候補・提携候補企業のロングリスト(一次評価付き)
- 具体案件に進めるかどうかのショートリスト化・簡易DD
- 営業代行による、候補企業との初回コンタクト・関係構築

7. ケーススタディ:A社(製造)とB社(BPO/IT)
A社:フィリピン工場の余力 → 新業種・新国への横展開
- 背景:
- 日本本社の自動車依存 → 発注減少
- フィリピン工場の稼働率が60%台に低下
- アクション:
- 技術棚卸し → 電子部品・産業機械向けに適用可能な強みを整理
- フィリピン国内外(日系・外資メーカー)に対して営業代行でアプローチ
- 結果イメージ(1年):
- 新ジャンル(産業機械向け部品)で数社と取引開始
- 稼働率70〜80%ラインを回復し、将来の増設・投資も視野に
B社:ベトナムBPOセンターの余力 → SaaS企業・EC企業向けCS/BPOの開拓
- 背景:
- 日本大手1〜2社依存 → ボリューム減少
- 席数に余裕があり、チームも教育済み
- アクション:
- 既存高評価案件から「得意業務」を定義(SaaSカスタマーサポート/ECバックオフィスなど)
- 営業代行で、日本およびASEANのSaaS・EC企業に絞って集中アプローチ
- 結果イメージ(1年):
- 中堅SaaS企業数社とPOC→本格導入
- 依存度が分散し、収益の安定性が向上

8. 自社拠点の「余力度」簡易チェック
次のような項目が複数当てはまる場合、余力を「攻め」に転じるタイミングかもしれません。
- フィリピン/ベトナム拠点の稼働率が70%未満に落ち込んでいる
- 売上の7割以上が、数社の既存顧客(自動車/特定大手クライアント)に依存している
- 拠点の人員・設備は整っているが、新規顧客を取るための営業体制がない
- 拠点の閉鎖・縮小よりも、「どうにか活かしたい」という経営の意向が強い
- 新しい業種・国・サービス案はあるが、市場の手応えはまだ確認できていない
2〜3個以上当てはまる場合は、
- 方向性①:既存顧客深耕
- 方向性②:新業種・新国・新チャネル
- 方向性③:提携・M&A
のいずれか、あるいは複数を組み合わせた「拠点活用戦略」が必要になっていると考えられます。
◆関連記事:

9. Social Zeroが関われること(フィリピン・ベトナム拠点向け)
フィリピン・ベトナムの工場/BPOセンター/開発拠点の「余力」を活かすために、当社では次のような支援が可能です。
- 強み棚卸し・ターゲット仮説の整理(ワークショップ形式)
- ライトな市場調査・店頭調査(ベトナムの小売・EC/フィリピンの業界構造 等)
- 営業代行としてのターゲットリストアップ・アポイント獲得・一次ヒアリング
- トップセールスによる現地商談・クロージング支援(ASEAN主要国)
- M&A候補・提携候補ロングリストの作成(IT/BPO/特定製造分野)
「まずは3〜6ヶ月でどこに手応えがあるか確かめたい」というケースから、
「本格的な投資・提携判断のために調査から入りたい」というケースまで、
拠点の状況・投資余力に応じたプランを一緒に設計します。
◆関連記事:
・海外進出前のフィージビリティスタディとは?市場調査で失敗しないための基本と進め方
10. まとめ:余力は“撤退要因”にも“成長の種”にもなり得る
- フィリピン・ベトナムの拠点に余力が出ている状態は、放置すれば撤退要因になりますが、視点を変えれば「攻めに転じるための準備が整っている状態」とも言えます。
- 既存顧客深耕・新業種/新国/新チャネル開拓・提携/M&Aなど、選択肢は複数あります。
- 自社だけで全てを設計・実行するのが難しい場合は、営業代行・市場調査・M&Aリサーチといった外部の力を組み合わせることで、リスクを抑えながらスピードを出せます。
「自社拠点の余力を、どの方向に活かすべきか?」
まずは現状・投資余力・時間軸を前提に、一緒にプランを整理するところから始めませんか。
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