東南アジアは、日本企業にとって有望な海外進出先の一つです。
フィリピン、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシア、シンガポールなど、ASEAN諸国には人口増加 (ASEAN諸国の総人口は約7億人)、経済成長、都市化、中間層の拡大といった魅力があります。
一方で、東南アジア進出を検討する企業の多くが最初に悩むのが、「どの国から始めるべきか」という問題です。
東南アジアと一口に言っても、国ごとに言語、商習慣、購買力、競合環境、販売チャネル、法規制は大きく異なります。
そのため、「市場規模が大きいから」「日系企業が多いから」「英語が通じやすそうだから」といった理由だけで進出国を決めてしまうと、営業活動がうまく進まない可能性があります。
重要なのは、最初から一国に決め打ちして法人設立することではありません。
まずは候補国を比較し、法人設立前に小さく市場調査・営業テストを行い、自社の商品・サービスと相性の良い国を見極めることです。
この記事では、東南アジア主要国の特徴を比較しながら、どの国から進出を始めるべきかの考え方、営業テストの進め方、代理店開拓のポイントを解説します。

東南アジア進出で「国選び」が重要な理由
国ごとに市場環境が大きく異なる
東南アジアは地域としてまとめて語られることが多いですが、実際には国ごとに市場環境が大きく異なります。
たとえば、以下のような違いがあります。
- 使用される言語
- 英語で商談できるか
- 所得水準や購買力
- 産業構造
- 消費者の嗜好
- BtoB取引の商習慣
- 代理店・ディストリビューターの役割
- 輸入規制や許認可
- 競合企業の強さ
- 意思決定のスピード
同じ商品・サービスでも、フィリピンでは反応が良く、タイでは競合が強く、ベトナムでは価格調整が必要になるといったこともあります。
そのため、東南アジア進出では、単に「成長市場だから進出する」のではなく、自社の商材と相性の良い国を見極めることが重要です。
◆ 参考記事:海外進出は何から始めるべきか?【成功の為のロードマップ】
進出国を間違えるとコストが無駄になりやすい
進出国の選定を誤ると、営業活動だけでなく、法人設立、採用、オフィス契約、マーケティング投資などにも影響します。
十分な市場検証をせずに現地法人を設立した場合、以下のようなリスクがあります。
- 想定していた顧客層にニーズがなかった
- 現地価格に合わず、商談が進まなかった
- 競合が強く、差別化が難しかった
- 代理店候補が見つからなかった
- 商談はできても成約につながらなかった
- 現地スタッフを採用したが営業方針が定まらなかった
- 撤退や縮小に追加コストがかかった
海外進出では、「進出すること」自体が目的になってしまうケースがあります。
しかし本来重要なのは、現地で売上を作れるか、継続的に顧客を開拓できるかです。
そのため、法人設立や大規模投資の前に、まずは市場調査と営業テストで実際の反応を確認することが重要です。
◆ 参考記事:海外市場調査はどこまで必要か|ライト/標準/FSと費用感を解説
最初の国は「市場規模」だけでなく「検証しやすさ」も重要
東南アジア進出では、市場規模が大きい国を選べばよいとは限りません。
もちろん、人口規模や成長性は重要な判断材料です。
しかし、進出初期においては、以下のような検証しやすさも重要です。
- 見込み顧客にアプローチしやすいか
- 英語で商談を進めやすいか
- 代理店候補を探しやすいか
- オンライン商談が成立しやすいか
- 現地の反応を短期間で確認できるか
- 法人設立前でも営業活動を始めやすいか
- 営業代行や現地パートナーを活用しやすいか
最初の国は、必ずしも最大市場である必要はありません。
むしろ、最初はテスト営業を行いやすい国で市場反応を確認し、その結果をもとに他国へ展開する方が、リスクを抑えやすい場合があります。
◆ 参考記事:フィリピン営業代行とは?法人設立前のテストマーケティング方法

東南アジア主要国の特徴比較
ここでは、日本企業が進出先として検討しやすい主要国について、営業・販路開拓の観点から特徴を整理します。
フィリピン|英語で営業テストを始めやすい市場
フィリピンは、東南アジアの中でも英語でのコミュニケーションが比較的しやすい国です。
そのため、法人設立前に営業テストを行いたい企業にとって、初期検証を進めやすい市場といえます。
特に、以下のような分野と相性があります。
- ITサービス
- BPO関連サービス
- 教育・研修サービス
- 人材関連サービス
- 美容・ヘルスケア
- 消費財
- 中古スマホ・中古機器などのリユース商材
- BtoBサービス
- 代理店・販売店開拓
フィリピンでは、英語の営業資料(製品・サービスカタログ等)を用意すれば、商談がしやすくなります。
また、販売店、代理店、ディストリビューターへのアプローチもしやすく、テスト営業との相性が高い市場です。
一方で、群島国家であるがゆえに独自のディストリビューター構造や、価格感度が高い商材もあるため、日本国内の価格設定をそのまま持ち込むと受け入れられにくい場合があります。
フィリピン進出を検討する場合は、まず営業テストを通じて、以下を確認するとよいでしょう。
- 現地企業が興味を持つか
- 価格が受け入れられるか
- どの業界・顧客層にニーズがあるか
- 代理店候補が見つかるか
- 継続的に商談を作れるか
ベトナム|製造業・IT・若年層向けサービスに可能性
ベトナムは、製造業の集積、IT人材の増加、若年人口の多さが特徴です。
日系企業の進出も多く(約2,500社進出)、BtoB商材やIT関連サービスにとって有望な市場の一つです。
相性が良い分野としては、以下が考えられます。
- 製造業向け設備・部材
- 工場向けサービス
- 品質管理・業務改善サービス
- IT・ソフトウェア開発関連
- 教育・研修サービス
- 人材関連サービス
- 若年層向けサービス
- 日系企業向けBtoBサービス
ベトナムでは、日系企業向け営業とローカル企業向け営業で戦略が異なります。
日系企業向けであれば、日本語や英語で商談を進められる場合もあります。
一方、ローカル企業向けでは、ベトナム語対応や現地ネットワークが重要になることがあります。
現時点で日本製品やサービスに関心が高い市場でもあります。
ベトナム進出を検討する場合は、まずターゲットを以下のどこに置くかを整理しましょう。
- 日系企業
- 外資系企業
- ローカル企業
- 工場・製造業
- IT企業
- 若年層消費者
ターゲットによって営業リスト、営業資料、アプローチ方法が変わるため、初期段階での仮説設計が重要です。
タイ|BtoB市場が成熟しており、製造業との相性が高い
タイは、自動車関連、製造業、食品、ヘルスケア、小売などの産業が比較的成熟している市場です。
日系企業も多く、BtoB営業を検討しやすい国の一つです。
特に、以下のような分野と相性があります。
- 製造業向け設備・部材
- 自動車関連商材
- 工場向けサービス
- 食品・飲料
- ヘルスケア
- 業務改善サービス
- 日系企業向けBtoBサービス
- 産業機器・部品
タイは既存産業が成熟している分、競合も多い市場です。
そのため、新規参入では「なぜ既存取引先ではなく自社を選ぶべきか」を明確にして差別化する必要があります。
また、タイ語対応や現地商習慣の理解が求められる場面もあります。
タイで営業テストを行う際は、以下の点を整理しておくとよいでしょう。
- 既存競合と比較した強み
- 日系企業向けかローカル企業向けか
- 現地で必要なサポート体制
- 導入実績や品質証明
- タイ語での説明資料の必要性
インドネシア|人口規模が大きく、消費市場として魅力
インドネシアは、東南アジア最大級の人口を持つ市場です。
人口規模や中間層の拡大を背景に、BtoC商材、卸売商材、教育、IT、食品、美容、ヘルスケアなど、幅広い分野で可能性があります。
相性が良い分野としては、以下が考えられます。
- 消費財
- 食品・飲料
- 美容・ヘルスケア
- 教育サービス
- ITサービス
- 小売・EC関連
- 代理店・卸売ビジネス
- BtoBサービス
一方で、インドネシアは地域差が大きく、ジャカルタなどの都市部と地方では商習慣や購買力が異なる場合があります。
また、流通網や代理店構造も複雑になりやすいため、最初から全国展開を狙うのはハードルが高い場合があります。
インドネシア進出では、まず以下を絞ることが重要です。
- 対象地域
- ターゲット顧客
- 販売チャネル
- 代理店候補
- 価格帯
- 宗教・文化面での配慮
- 輸入・販売に関する条件
市場規模が大きいからこそ、最初は対象地域や業界を絞って営業テストを行うことが重要です。
マレーシア|英語対応しやすく、周辺国展開のテストにも向く
マレーシアは、英語対応が比較的しやすく、多民族市場としての特徴を持つ国です。
マレー系、中華系、インド系など多様な消費者・企業が存在するため、東南アジア展開のテスト市場として検討されることがあります。
相性が良い分野としては、以下が考えられます。
- 教育サービス
- 医療・ヘルスケア
- 美容・ウェルネス
- ITサービス
- 消費財
- 食品関連
- BtoBサービス
- 周辺国展開を見据えたサービス
マレーシアは英語での初回商談が進めやすい場面もありますが、ターゲットによってはマレー語や中国語対応が有効であったり、製品やサービスの好みも民族で異なる傾向があります。
また、多民族市場であるため、消費者向け商材では文化・宗教・生活習慣への理解が重要です。
特に食品、化粧品、ヘルスケア関連では、現地の規制や認証の確認が必要になる場合があります。
シンガポール|東南アジア展開のハブとして活用しやすい
シンガポールは、東南アジアのビジネスハブとして知られています。
人口は600万人程度と市場規模自体は大きくありませんが、地域統括拠点、金融、IT、スタートアップ、貿易、物流の拠点として重要な役割を持ちます。
相性が良い分野としては、以下が考えられます。
- IT・SaaS
- 金融関連サービス
- スタートアップ向けサービス
- 高付加価値商材
- 東南アジア統括企業向けBtoBサービス
- 周辺国展開を見据えたパートナー開拓
- 貿易・物流関連サービス
シンガポールは英語で商談を進めやすく、意思決定のスピードも比較的早い場合があります。
一方で、競争が激しく、価格水準やサービス品質への要求も高い市場です。
そのため、シンガポールは単体市場として攻略するだけでなく、東南アジア全体への展開拠点やパートナー開拓の場として活用する考え方も有効です。
◆ 参考記事:海外進出の最初の3〜6ヶ月で何をすべきか?【ロードマップ】

目的別に見る、東南アジア進出先の選び方
英語でまず営業テストをしたい場合
英語で営業テストを始めたい場合は、以下の国が候補になります。
- フィリピン
- シンガポール
- マレーシア
特にフィリピンは、英語で商談を進めやすく、法人設立前の営業代行とも相性が良い市場です。
初めて東南アジアで営業テストを行う企業にとって、現地反応を確認しやすい国といえます。
一方、シンガポールは商談の質が高い反面、競争が激しく、要求水準も高くなります。
マレーシアは英語対応しやすい一方で、ターゲットによって言語や文化の違いを意識する必要があります。
◆ 参考記事:フィリピン営業代行とは?法人設立前のテストマーケティング方法
製造業・BtoB商材を展開したい場合
製造業やBtoB商材を展開したい場合は、以下の国が候補になります。
- ベトナム
- タイ
- マレーシア
- フィリピン
ベトナムは製造業の集積が進んでおり、工場向けサービスや製造業向け部材との相性があります。
タイは自動車関連や製造業の基盤が強く、成熟したBtoB市場で営業活動を行いやすい面があります。
ただし、製造業向け商材では既存取引先や競合が存在することが多いため、差別化要素を明確にする必要があります。
◆ 参考記事:海外拠点の余力をどう売上に変えるか?
消費財・卸売商材を展開したい場合
消費財や卸売商材を展開したい場合は、以下の国が候補になります。
- フィリピン
- インドネシア
- マレーシア
- タイ
- ベトナム
特にインドネシアは人口規模が大きく、消費市場としての魅力があります。
ただし、流通網や地域差を理解する必要があります。
フィリピンは、英語で販売店やディストリビューターにアプローチしやすく、中古スマホや中古機器などのリユース商材の営業テストにも向いています。
卸売商材では、代理店や販売パートナーの見極めが重要です。
最初から一社に絞るのではなく、複数候補と商談し、販売力や条件を比較することが大切です。
IT・SaaS・オンラインサービスを展開したい場合
IT・SaaS・オンラインサービスを展開したい場合は、以下の国が候補になります。
- シンガポール
- フィリピン
- ベトナム
- マレーシア
シンガポールはIT・スタートアップ・金融関連の市場が発展しており、高付加価値サービスと相性があります。
フィリピンは英語で商談しやすく、BPOやオンラインサービスとの親和性があります。
ベトナムはIT人材が多く、開発会社やIT企業との連携可能性があります。
マレーシアも英語対応しやすく、東南アジア向けオンラインサービスの検証市場として活用できます。
◆ 参考記事:Social Zeroが支援している海外営業代行・市場調査・M&Aリサーチの事例パターンまとめ
代理店・販売パートナーを探したい場合
代理店や販売パートナーを探したい場合は、商材によって候補国が変わります。
たとえば、製造業向けであればタイやベトナム、消費財や卸売商材であればフィリピン、インドネシア、マレーシアなどが候補になります。
代理店開拓では、単に候補企業を見つけるだけでなく、以下の点を確認することが重要です。
- 既存の販売網
- 取り扱い商材
- 輸入・物流対応
- 在庫保有能力
- 営業担当者の有無
- 主要顧客
- 契約条件
- 独占契約への考え方
- 報告体制
- 販売後のサポート体制
最初から独占代理店を決めるのではなく、複数の候補と商談しながら、信頼できるパートナーを見極めることが重要です。
◆ 参考記事:海外ディストリビューター・代理店戦略の教科書・実務ガイド

東南アジア進出では、最初から法人設立すべきか?
法人設立前に営業テストを行うべき理由
東南アジア進出では、最初から法人設立を行うよりも、まず営業テストを行う方がリスクを抑えられる場合があります。
法人設立には、登記、会計・税務対応、銀行口座開設、オフィス契約、現地人材採用などが必要です。
これらは国によって手続きやコストが異なり、準備にも時間がかかります。
一方で、法人設立前に営業テストを行えば、以下を確認できます。
- 現地企業にニーズがあるか
- 商談が獲得できるか
- 価格が受け入れられるか
- 代理店候補が見つかるか
- 競合と比較して勝てる可能性があるか
- 法人設立するほどの市場性があるか
- どの国を優先すべきか
市場性が見えない段階で法人を作るよりも、まずは営業代行や市場調査を活用して、現地反応を確認する方が合理的です。
営業テストで確認すべき指標
営業テストでは、単にアポイント数を見るだけでは不十分です。
確認すべき指標は以下です。
- アプローチ件数
- 返信率
- 商談設定数
- 有効商談率
- 価格への反応
- 導入にあたっての懸念点
- 競合情報
- 代理店候補の質
- 継続検討企業の数
- 成約見込み
- 現地で必要なサポート体制
特に重要なのは、「なぜ興味を持たれたのか」「なぜ断られたのか」を把握することです。
断られた理由も、進出判断においては重要な市場データになります。
価格が高いのか、ニーズがないのか、タイミングが悪いのか、現地サポートが不安なのかによって、次に取るべき対策は変わります。
◆ 参考記事:東南アジア営業代行とは?ASEANで販路開拓・代理店開拓の方法
営業テスト後に判断すべきこと
営業テストを行った後は、結果をもとに進出方針を判断します。
たとえば、以下のような選択肢があります。
- 反応が良い国で本格展開する
- 代理店開拓を継続する
- 価格や提供条件を調整する
- 対象業界を変更する
- 別の国で再テストする
- 法人設立を検討する
- 代理店販売から始める
- いったん進出を見送る
営業テストの目的は、必ずしもすぐに成約することだけではありません。
重要なのは、進出すべきかどうかを判断するための材料を得ることです。
◆ 参考記事:海外営業代行の費用相場は?料金体系と依頼前にすべきポイント

東南アジア進出の進め方
STEP1:進出目的を明確にする
まず、東南アジア進出の目的を明確にします。
目的によって、選ぶべき国や営業方法は変わります。
たとえば、目的には以下があります。
- 新規顧客を開拓したい
- 代理店を見つけたい
- 市場ニーズを確認したい
- 価格帯を調査したい
- 競合状況を知りたい
- 将来的に現地法人を設立したい
- 日本以外の売上比率を高めたい
- 複数国展開の可能性を検証したい
目的が曖昧なまま国を選ぶと、判断基準も曖昧になります。
まずは「何を達成したいのか」を整理することが重要です。
STEP2:候補国を2〜3カ国に絞る
次に、優先候補国を2〜3カ国に絞ります。
最初から東南アジア全域を対象にすると、営業活動が分散し、十分な検証ができません。
候補国を選ぶ際には、以下の観点で整理します。
- 自社商材との相性
- ターゲット顧客の存在
- 言語対応のしやすさ
- 競合状況
- 代理店候補の有無
- 価格帯
- 法規制や輸入条件
- 営業テストのしやすさ
初期段階では、完璧に一国へ絞り込む必要はありません。
複数国で小さくテストし、実際の反応を比較する方法が有効です。
STEP3:市場調査で仮説を立てる
候補国を絞ったら、市場調査を行います。
調査すべき内容は以下です。
- 市場規模
- 成長性
- 競合企業
- 価格帯
- 顧客課題
- 販売チャネル
- 代理店・ディストリビューター候補
- 規制・輸入条件
- 既存事例
- 商習慣
市場調査では、公開情報だけでなく、現地企業へのヒアリングも重要です。
実際の顧客や代理店候補に話を聞くことで、Web上では分からない情報を得られます。
STEP4:営業テストを実施する
市場調査で仮説を立てたら、実際に営業テストを行います。
営業テストでは、見込み顧客や代理店候補にアプローチし、反応を確認します。
主な活動は以下です。
- 営業リスト作成
- 英語資料・現地向け資料の準備
- メール・電話・SNSでのアプローチ
- 商談設定
- オンライン商談
- 現地ヒアリング
- 代理店候補との面談
- 商談後のフォローアップ
- 反応データの分析
営業テストを行うことで、「実際に会って話を聞いてくれる企業があるか」「価格や条件が受け入れられるか」「どの国の反応が良いか」を確認できます。
STEP5:結果を比較し、本格展開する国を決める
最後に、営業テストの結果を比較し、本格展開する国を決めます。
比較すべきポイントは以下です。
- 商談獲得率
- 有効商談率
- 価格への反応
- 代理店候補の質
- 競合の強さ
- 成約までの距離
- 必要な現地対応
- 法人設立の必要性
- 追加投資の妥当性
この比較を行うことで、感覚ではなく実データに基づいて進出判断ができます。
東南アジア進出で重要なのは、最初から正解を当てにいくことではありません。
小さく試し、反応を見ながら、勝ち筋のある国に集中することです。
◆ 参考記事:海外営業代行の選び方ガイド|料金相場・KPI・契約形態を解説

東南アジア進出で失敗しないためのポイント
市場規模だけで国を選ばない
インドネシアのように人口規模が大きい国は魅力的です。
しかし、市場規模が大きいからといって、必ずしも最初に進出すべきとは限りません。
市場規模が大きい国ほど、地域差、競合、流通構造、規制、商習慣の違いを理解する必要があります。
初期段階では、売上ポテンシャルだけでなく、営業テストのしやすさ、商談化のしやすさ、ターゲットへの到達しやすさも考慮することが重要です。
日本での成功パターンをそのまま持ち込まない
日本で売れている商品・サービスが、そのまま東南アジアで売れるとは限りません。
価格、導入メリット、販売チャネル、商談プロセス、サポート体制などを現地向けに調整する必要があります。
特に注意すべき点は以下です。
- 日本価格のまま提案していないか
- 日本語資料を直訳しただけになっていないか
- 現地企業の課題に合った訴求になっているか
- 現地で必要なサポートを想定しているか
- 競合との違いを分かりやすく説明できるか
- 現地の意思決定プロセスを理解しているか
東南アジア進出では、日本での実績を活かしつつ、現地市場に合わせた調整が必要です。
代理店任せにしすぎない
東南アジア進出では、代理店や販売パートナーの活用が有効です。
しかし、代理店にすべてを任せれば自動的に売れるわけではありません。
代理店任せにしすぎると、以下のような問題が起こることがあります。
- 営業活動の実態が分からない
- 優先的に販売してもらえない
- 顧客の反応が自社に共有されない
- 価格やブランドイメージが崩れる
- 契約条件でトラブルになる
- 他社商材の方を優先される
代理店を活用する場合でも、自社側で営業方針、ターゲット、価格、販促資料、報告体制を整えることが重要です。
国別にKPIを分けて比較する
複数国で営業テストを行う場合は、国別にKPIを分けて管理しましょう。
たとえば、以下のような項目を国ごとに比較します。
- アプローチ件数
- 返信率
- 商談数
- 有効商談率
- 継続検討率
- 価格への反応
- 代理店候補数
- 代理店候補の質
- 成約見込み
同じ商材でも、国によって反応は異なります。
KPIを国別に整理することで、どの国に投資すべきか判断しやすくなります。
◆ 参考記事:海外営業代行の会社比較と選び方ガイド【最新:2026年度版】
FAQ(よくある質問)
Q1. 東南アジア進出はどの国から始めるのがおすすめですか?
A. 商材やターゲットによって異なります。英語で営業テストを進めやすいフィリピン、製造業・ITとの相性が良いベトナム、BtoB市場が成熟しているタイ、人口規模が大きいインドネシアなど、それぞれ特徴があります。最初は1カ国に決め打ちせず、2〜3カ国で小さく営業テストを行い、反応を比較するのがおすすめです。
Q2. 東南アジア進出前に法人設立は必要ですか?
A. 必ずしも最初から法人設立が必要とは限りません。法人設立前でも、市場調査、見込み顧客へのアプローチ、商談設定、代理店候補の開拓は可能です。まずは営業テストで市場反応を確認し、売れる見込みが見えてから法人設立を検討する方法がリスクを抑えやすいです。
Q3. 東南アジアで営業テストを行う期間はどのくらいですか?
A. 商材や対象国によりますが、初期検証であれば3カ月~6ヶ月程度を目安にするケースがあります。この期間で、営業リスト作成、初回アプローチ、商談設定、ヒアリング、結果分析を行います。BtoB商材や代理店開拓では、より長期の検証が必要になる場合もあります。
Q4. 東南アジア進出で代理店開拓は必要ですか?
A. 商材によります。製造業向け商材、消費財、食品、美容商材、中古スマホなどの卸売商材では、代理店やディストリビューターの活用が有効な場合があります。一方で、ITサービスやBtoBサービスでは、直接営業から始めた方が市場反応を確認しやすいケースもあります。
Q5. 東南アジア進出で失敗しやすいポイントは何ですか?
A. よくある失敗は、市場規模だけで国を選ぶ、日本での成功パターンをそのまま持ち込む、代理店に任せきりにする、十分な営業テストを行わずに法人設立する、といったケースです。国ごとの市場環境を理解し、小さく検証してから本格展開することが重要です。
まとめ:東南アジア進出は「国選び」よりも「小さく検証すること」が重要
東南アジアには、フィリピン、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシア、シンガポールなど、魅力的な市場が数多くあります。
しかし、どの国が最適かは、自社の商品・サービス、ターゲット顧客、価格帯、販売チャネル、進出目的によって変わります。
重要なのは、最初から一国に決め打ちして大きな投資をすることではありません。
まずは候補国を2〜3カ国に絞り、市場調査と営業テストを行い、実際の反応を比較することです。
営業テストを行えば、以下のような判断材料を得られます。
- どの国で商談が作りやすいか
- どの業界にニーズがあるか
- 価格が受け入れられるか
- 代理店候補が見つかるか
- 法人設立すべきか
- 代理店展開から始めるべきか
- 別の国で再検証すべきか
東南アジア進出で成功するためには、「どの国が正解か」を机上で悩み続けるよりも、小さく営業テストを行い、反応の良い市場から本格展開することが重要です。
東南アジア進出・営業テストならSocial Zeroへご相談ください
Social Zeroでは、東南アジア・ASEAN諸国への進出を検討する企業向けに、市場調査、営業代行、商談設定、代理店開拓をサポートしています。
フィリピン、ベトナム、タイ、インドネシア、マレーシアなど、国ごとの商習慣や販売チャネルを踏まえ、貴社の商品・サービスに合った進出国選定と営業戦略をご提案します。
たとえば、以下のようなご相談が可能です。
- 東南アジアに進出したいが、どの国から始めるべきか分からない
- 法人設立前に、現地企業の反応を確認したい
- 複数国で営業テストを行い、反応を比較したい
- 現地の代理店候補や販売パートナーを探したい
- 中古スマホ、消費財、ITサービス、BtoB商材の販路を開拓したい
- 市場調査から商談設定まで一括で依頼したい
東南アジア進出を検討しているものの、まだ進出国が決まっていない段階でも問題ありません。
まずは小さく市場を検証し、勝ち筋のある国から展開するための営業戦略をご提案します。



